経  営  談  話  室 
【経営談話室 Vol.7】
 
 奇策と包容力で成し遂げる徳業
 
ー 人生、主体的に生きよう ー
 
株式会社 オートウェーブ
     広岡社長に聞く
 
 今回の経営談話室は、当所会員で独自の経営理念に基づき、販売とサービスの提供に精力的に取り組む株式会社オートウェーブ代表取締役会長兼社長の広岡等氏を訪問してお話を伺いました。
当社は、千葉県をはじめ東京都、埼玉県、栃木県、長野県に合計18店舗を展開。
資本金8億3900万円、従業員1150名、売上高282億円・経常利益16億円(2002年3月期)。2000年、創業10年で店頭上場を果す。今や、業界の革命的存在となっています。
 
‥‥‥社員一人ひとりの主体性を生かした経営とは
 私の社員に対する思いは、『深い愛情を注ぎ、きっぱり子離れをする』姿勢です。このことは個人のもつ主体性を重んじ、社員一人ひとりの教育に真っ向から体当たりしていくものです。社員全員に対しては譲歩しない厳格な態度で接しており、しつけは大変厳しく行っています。
 社員に望むことは、親切に熱意をもってお客様の満足度に力点を置き、日々自己の判断力を磨きレベルアップして欲しいということ。仕事を通してかけがえのない自分の人生を飛躍させていただきたいと願っています。規則やルールを超越して自由な発想で自己責任のもと職務にあたることを奨励していますが、それは大変難しい課題でもあります。
 社員の主体性を高め、自分の努力や発想で店のサービスを考え、お客様に直接アピールしていく、これを徹底していくことによって、会社の向上も存続もあるのです。

オートウェーブ社是(一部抜粋)
 1.最大の師は客なり。
 1.心のこもったサービスの提供。
 1.個人の主体性を以って日々の業務に臨む。

‥‥‥客の神秘性がもたらす恩恵
 人間というものはとかく神秘的であり、お客様のニーズも無限大です。そこに限りなく近づける競争をすること、それが日々の仕事となります。お客様の感受性や喜びというものは計り知れないもので、毎日が発見です。
 当社では、お客様にとって得になることや喜びが何であるかを追求することで、商売の方向性を導いています。心の耳を澄まし感性でお客様の声を聴くと、真のサービスが生まれます。こうして今日までに、当社はお客様から多大な恩恵を賜りました。

‥‥‥固定観念のない自由な発想が決め手
 人間を取り巻く環境は、虚像や錯覚で満たされ、固定的かつ永久的な本質というものは存在せず、まるでヴァーチャル空間に生きるようなものであって、世の中の全てが仮の姿のようなものです。このように、錯覚や勘違いなどの間違った思い込みの中で生きる反面、心の目を開き固定観念を取り外し、社員一人ひとりの揺るぎない主体性のもと、社員(店)からお客様へ、心から心へ真心のこもったサービスが届けられるよう毎日努力しています。当社では、社員一人ひとりの主体性が最優先され、それが成果となって現れる一方、社員の過失や失敗も受け入れながら会社全体がうまく回転しています。
 社員は、常に自由な発想と新たな視点でアプローチすることによって無限の可能性が開けるものと強く信じ、全身全霊で仕事と向き合っています。
 閉店間際でもオイル交換を希望するお客様でも、持ち込み商品の取り付けサービスを希望するお客様でも来店すれば、断ることなく喜んでやる。これも受け身でやるのでなく、主体性をもってやっています。

‥‥‥創業者としての心構えとは
 先ず自信をもって自己を信じることです。自分の潜在能力を信じ、自分の未来を自身の手でつくりだすことです。未来は予測不可能で誰にもわからないが、私の価値ある目標は必ず実現します。予測は他力だが、自分でやるのは自力だからなのです。意思決定をする際には、その源である主体性が重要となり、また意思決定の鍵は、感性にあると思われます。過去や他人は変えられなくとも、未来と自分は変えられるものです。
 だからこそ、志と目標はより高くもち、自己のポテンシャルを高めそれに向かって精一杯の努力をすること。こうすることによって気力が体中にみなぎり、成功しやすい状態を作り出すことになるのです。
 過去の失敗や成功にとらわれることなく志と目標を明確にし、その達成を強く念じ、やり遂げるために絶え間ない努力をすることです。必ず道は開け、戦いに勝利します。

‥‥‥オートウェーブ流一刀両断
 当社は来春、170名(110名の学卒者を含む)の新入社員の採用を予定しています。創業者としての私は、成果報酬を基礎に、退職金制度を撤廃し、定年制も設けず、退職は個人の自由としています。このように組織、給与体系や労働時間においてユニークな手法を取り入れています。将来の予測はできないけれど、何よりも質的に優れた会社にしたいという思いは強く、思いは必ず実現するという精神を持論として、日々努力を続けております。
 経験不可能な領域でも理性に惑わされることなく、ルールを覆して適切な判断を下すことも時には必要です。矛盾や対立の中において、人間は成長し前進し続けるものです。

‥‥‥生きることは四苦八苦
 世の中には、理解しがたく理屈に合わないことが多く存在します。世の中のありとあらゆる万物は変化し、そこから悩みは生まれます。つまり悩みは尽きないもので人生が『四苦八苦』である所以がここにあります。悩まない、挫折しない、落ち込まないようにするには、このことをしっかり認識しておく必要があります。
 生きることは戦いであり、戦いの勝算は、揺るぎない自己の確立にあるのです。
 私の30年蓄積してきた経験や知識をもってしても、「独立後、約1年半は、どうしようもない谷底に落ちた状態」がありました。知名度がなかったため、入り口で旗を振ろうと、何をしようとお客様が来てくれなかったのです。しかし、この最初のつまづきがあったから、今日があるのだと思います。
 以降、お客様が来てくれるサービスに全力投球。営業時間の延長、年中無休、雨の日の傘のサービス、他店で買った持ち込み部品の取り付け受け入れ、という具合にソロバン勘定抜きでお客様が喜んでくれると考えられることは全部やりました。これが功を奏し、急速にお客様が増えてくれました。
 私は60歳のとき、「75歳までの目標」を次のように掲げました。首都圏に超大型店を30店、オイル交換専門店を500店、カービューティラピット店を300店、25分車検専門店を展開、カーケアクラブ会員を5万名獲得。
 この目標を是非実現したいと思っています。

‥‥‥ インタビューを終えて、広岡会長の厳しくも包容力のある豪快な生き方を目の当たりにし、今現在、「四苦八苦の人生」を快走している様は、とても頼もしく思えました。 
これからも生涯にわたり、多くの社員の指針ともなるべく挑戦をし続けて行かれるそうです。
 そして、そこにある人生の教えと諭しは、多くの人の共感を得、人々に勇気と自信を与えていくことになるでしょう。

 
 前のページに戻る
  Copyright (c) 1998 Chiba Chamber of Commerce & Industry. All rights reserved.